落とし穴にはまってない?人事にとっての「人材育成のゴール」とは

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Human resource development goals

日々、コーチングセッションなどで
お話をお伺いしていると

人材育成を意識されている会社や
マネージャーの方は
本当に多いのだなぁ、と強く感じます。

そして、その真剣さに
いつも心打たれます。

とはいえ、一方で

人事として「人材育成」を考える時
よく聞くのは

「結局、会社や上司がどれだけ努力しても
 やる気がある人しか成長しないよね……」

というお話です。

うーん、確かに、これもわかる……

じゃあ、やる気を出させるには
どうしたら良いのか?

という話になるわけですが

これが一番ハードルが高いよなぁ、
とも思うわけです。

1.そもそも「やる気」って?

まず最初の関門は、
そもそも「やる気」って何なのか?
ということ。

辞書を引いてみると、

物事を行おうとする気持ち、欲求などを意味する表現。

実用日本語表現辞典

と書いてありました。

まぁ、そうなんですけど、笑

仕事上の成長に関して
より明確に表現するとするなら

・成長したい
・成長のために努力したい
・成長のために時間を使いたい

と思える心の状態

ということになるかな、と
私自身は思っています。

(ご自身でも考えてみてくださいね)

2.人材育成の3つの落とし穴

一方で、人材育成に関し
今まで中心になってきたのは

1) 励ますこと(○○の資格とってみたら?等)
2) 報酬を提示する(○○ができれば手当が出るよ)
3) 環境を提供する(○○の講座に参加してね)

ということではないかと思います。

ただ、実はこれらって
「すでにやる気のある人向け」の
関わり方であって、

・成長したい
・成長のために努力したい
・成長のために時間を使いたい

と、本人が思っていなければ

空振りに終わってしまうことが
多いんですよね……

3.「やる気」になってもらうには?

じゃあ、社員や部下に

・成長したい
・成長のために努力したい
・成長のために時間を使いたい

と思ってもらうには
どうしたらいいのか?

方法論としては、
たくさんの研究がありますが、

私自身が、一番必要だと感じているのは
ここまで考えてきたことと同じで

「成長とは何か?」
「何ができれば成長できたと言えるのか?」
「自分が成長することで、何が変わるのか?」

を、社員や部下とも
しっかり話をすることなんじゃないかな、

と思っています。

なぜかというと
「なぜ、自分に”成長すること”が必要なのか」
が腹落ちできないと

やる気って湧いてこないな、
と感じるからです。

ぶっちゃけ、気分転換するくらいじゃ
成長意欲って湧いてこないです。

そして、こうした話題って
自ら進んで振り返り
考えを整理出来る人は
あまり多くありません。

だからこそ、そこをサポートする
コーチという仕事があるわけですね。

まとめ

人材育成において
「社員にこうなって欲しい」
という人材像を持つことは
確かに大切です。

それが人材育成のゴールとなって
会社の施策の大きな流れを決めますから。

ただ、一方で、
行き先を決め
どう努力するかは
結局、社員自身が決めること。

だとすると、
現実として、人事や上司ができるのは

「成長するって、どういうことだろう?」
「もっと成長すると、どんな自分になれるんだろう?」

という問いを提供して
「成長すること」を
社員自身が再定義し

より「成長したい」と思えるように
一緒に考えていく

ということに過ぎないし

逆に言えば、そこを
どれだけ丁寧にできるのかが、きっと

目の前の社員や部下が
成長していけるかどうかの
分かれ目にもなるのだと思います。

もし、あなたが

ちょっと社員が伸び悩んでるな
実施した教育への反応が悪いな
人材育成の施策が空回りしがちだな

と感じているなら。

もしかしたら、こうした
さらに根っこの部分を
人材育成のゴールとして

設定する必要が
あるかもしれないです。

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