[Book]人事としても上司としても努力のポイントがつかめる『コーチングのプロが教える超実践型1on1』

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1on1は毎月やっているけれど、
どうも手ごたえがない……

という会社や、上司の方も、
きっといらっしゃると思います。

とはいえ、
「手ごたえがない」
というところまではわかっても、
「何を改善すればよいか」までは、
いまいちわからないことも多いもの。

今回は、そんな方向けに、
書籍『コーチングのプロが教える超実践型1on1』
をご紹介します。

森真紀子『コーチングのプロが教える超実践型1on1』

森真貴子 著

コーチングのプロが教える超実践型1 on 1

部下とのコミュニケーションに悩むすべての上司に

今、大手企業や省庁が選ぶ
最新コーチングメソッド

1 on 1制度が続かない理由はここにある!

書き込みながら1 on 1が続けられる実践ノート

リモートワーク時代に求められるのは、上司の本当の「コミュニケーション力」

・会議室に閉じこもって話すのではなく一緒に歩いて話す
・1on1は3分以上しない
・相談にのらず、相談しろ
・1on1では質問は1つ!

明日からすぐ使える1on1のエッセンスが満載

(Amazon紹介文より)

1on1に関する書籍は多くありますが、
こちらは、
9割が書き込み式のワークになっている、
ちょっと変わった本です。

一般的なワーク本に比べて
書き込みページがかなり多く、
つまりは読むページがとても少ないので、

中身を見ずに買うと、
ちょっと肩透かしを食らった
気持ちになる方も
いらっしゃるかもしれません。

とはいえ、

ページ数は少ないながらも、
そこには重要なポイントが
シンプルに記載されているので、

「ワークに取り組みながら読む」
には、ちょうどよい量だな、
と感じます。

私含め、日々意識できることは
1~2個くらい……という方も
多いと思いますので、

たくさん書いてあっても、
正直ほとんど生かせないのでは、
と思うからです。

1on1のスタートラインを見誤るな

この本の一番大事な部分は、
冒頭に書いてある以下の部分なのでは、
と個人的には思います。

 今では1on1についてネットや書籍でも情報があふれ、なかには会話の流れやセリフまで書かれているようなものまであります。1on1のイメージを持つという点ではとても有効だと思うのですが、それらの多くは「1on1を行う上司と部下との間に十分な信頼関係がある」ということが前提で書かれているように感じます。

 しかし、実際私が企業の現場でよく目の当たりにするのは、関係そのものが希薄で、上司と部下との仇では業務のやり取り以外のコミュニケーションがあまりないようなケースです。

森真貴子『コーチングのプロが教える超実践型1on1」p.6-7

もしかしたら、
ドキッとした方も
いらっしゃるかもしれません。

私も当初、「ウッ」と思いました。

メンバーとの関係は、
決して悪いものではないと
思っていましたが、

とはいえ、
その会話の中身を振り返ってみると、
見事に業務の話しかしていなかったからです。

業務の話しかしていない、
というのは、

ものすごく極端に言うと、

お店で、その時しか会わない
店員さんから何かを買う、
という、

その程度のやり取りしか
していないのと同じです。

その状態で、
いきなり1対1で話して、
率直に話をしてくれるのかと
いうこと考えると、

正直、かなり怪しいなと
思いませんか?

1on1をするときは、
現時点のお互いの関係性が
スタートラインになります。

そのスタートラインを見誤ると、
過度になれなれしくしてしまい
「ハラスメントでは?」と
思われたり、

あるいは単なる業務打ち合わせと
変わらなくなってしまい、
「これ1on1やる意味ある?」と
思われたりしてしまいます。

この本の冒頭は、
この「1on1のスタートライン」を
知るためのワークになっています。

信頼関係を築く「過程」こそ力

スタートラインがわかったら、
そこから「機能する1on1」になるよう、
相手と信頼関係を
築いていくことになります。

その「過程」を
フォローしてくれるのが、
日々の目標や振り返りを書き込む
ワークのページです。

日々のコミュニケーションに対して
事前準備をする、
そして後から振り返る、
というのは、

言葉にするとシンプルですが、
実際にやろうとすると
実はかなり難しいです。

なぜかというと、
日々話題は移り変わりますし、
「この通りにできたら合格」
というものもほとんどないからです。

ただ、

「目標をたてて、
 準備をして、
 やってみて、
 実際にどうだったか振り返る」。

コミュニケーションや
信頼関係を築いていくときも、
このサイクルは同じです。

「1on1」は、
非常に改善の焦点を
定めにくいものでもありますが、

この日々のワークに
書き込んでいくことで、

そんな毎日の「準備」と
「振り返り」を、
ある程度軸を定めて、
進めていくことができます。

私自身も経験していることですが、
こうしたガイドのあるなしで、
日々の実践の質が
全く異なってきますので、

1on1をどうやって
進めていけばいいかわからない、
という方は、

ぜひ一度、本書にそって
PDCAを回してみてほしいと
思います。

やってみて気づけること、
きっとすごくたくさんあるはずです。

「知っている」と「実践できる」は全く違う

1on1について知っている、
という方や、

1on1について本を読んだ、
という方、

きっとたくさん
いらっしゃると思います。

私も、日々
そうした方とお話もさせて
いただきますが、

多くの方がおっしゃるのが
「知っている」と
「実践できる」は全く違うね、
ということです。

参考質問集や
「こうした話題では、こう対応するとよい」
といったセオリー。

それらをたくさん知るのも、
有益なことではあります。

ただ、実際に1on1をする場では
「手順に沿って」
「定型の質問で」
何とかなる場面というのは、
めったにありません。

仮に使える場面があっても、
使った瞬間に

「嘘臭さ」
「定型の匂い」

が少しでも滲み出れば、
相手は「ん?」と
違和感を持ったり、
警戒心を抱きます。

つまるところ、
自分が日々考え、
あるいは話していることしか、
1on1では話せないのです。

だからこそ、自分で、
どうすれば自分の心からの言葉で、
かつ相手のためにもなる
接し方ができるのかを考え続け、
実践し続ける必要があります。

この本は、
すぐに効果が出るような、
飛び道具的な質問や
コミュニケーション・スキルは
載っていません。

でも、こうした
試行錯誤の日々を
コツコツ積み上げて、

安定した信頼関係を
築いていこうとしている
あなただからこそ
得られることが、

きっとたくさん
あるんじゃないかと思います。

確かに信頼関係を築いていく、
その「手ごたえ」を
感じながら進みたい方は、

ぜひこの本を実践のお供に
検討していただければと思います。

森真貴子 著

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