コンプライアンスの課題の半分は人事の課題

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コンプライアンス、というと、
以前は、直訳の
『法令順守』からスタートして

「いかに法律を踏み外さずに企業活動をするか」

ということが重要視されて
いたように思います。

コンプライアンス研修、というと
弁護士などの法律家の方が 

「どんな行動ならOKで、どんな行動ならNGか」
「NGな行動をとらないために、どんな制度が必要か」

ということをお話するものも多いです。

こうした「法令遵守」も
もちろん、今でも大事なのですが
(というか、さらに大事になっている) 

ただ、最近は、
カウンセラーやコーチが
コンプライアンス研修を担当する形に
変わってきているのだそうです。

「あれ、これって大丈夫かな?」
と感じた時に、

その違和感を”気軽に共有できる”ために
お互いの価値観を理解し、
受け入れることができる

そのための信頼関係や、
安心感のある関係性を
社内で築いておくことが
より重視されるように
なってきたのだそうです。

その背景としては、ここ数年で、
コンプライアンスの言葉の
意味するところが
ぐっと広がってきていることがあります。 

広がりつつある「コンプライアンス」の範囲

現在の「企業コンプライアンス」は、
法令に限らず、

”社会的規範を逸脱していないか”
”企業倫理を守っているか” 

といったものも包含した

【社会との信頼関係を築くための活動】

を指すものに、変わってきています。

例えば、人権侵害となるような事案に
関わっていないこと、
環境に配慮して活動していること、なども

コンプライアンスの範囲に
含まれるようになってきている、
ということです。 

これを現場レベルでいうと
「これ、コンプライアンス上、大丈夫?」
と口にすることは、イコール、 

私の価値観では
 これは微妙だと思うんだけど」
と伝えること、にもなってきている
とも言えます。

これって、

「自分の価値観を伝えても大丈夫」
だという、組織やチームへの
安心感を持っていないと

問題提起どころか、
ちょっとしたことを
相談するすることすら難しい、
ということです。

コンプライアンス違反と「ヒヤリ・ハット」

聞いたことがある方も
きっといらっしゃると思うのですが、
リスク・マネジメントの考え方の一つに

「ハインリヒの法則」

というものがあります。

ハインリヒの法則、というのは
ハーバート・ウィリアム・ハインリヒさん
という人が提唱した
労働災害の経験則の1つで

1つの重大事故の背後には
29の軽微な事故があり
さらにその背景には
300の以上(ヒヤリ・ハット)が存在する

というものですね。

人事であれば
ご存じの方も多いと思います。

これは多くの事故発生の考え方で
今でも踏襲されていて、

重大事故を防ぐためには
日々の「ヒヤリ・ハッと」する場面、
すなわち「事故の兆候」を
掴んで、対処していくことが大事、
だと言われています。

コンプライアンスで考えるなら
1つの重大事故とは

・大きな法律違反
・高額な罰金
・社会的信頼の失墜

を招くもの、
ということになるかと思います。

わかりやすいのは、
談合や贈収賄法違反です。

コンプライアンス違反の罰金は
国によってはかなりの高額(※)ですし

違反内容によっては企業名が公表され、
企業の信頼度は大きく落ちます。

※国を超えて
 適用される法律が複数あるのも
 コンプライアンス関連対応が難しい
 要因ひとつかと思います。

さらに、役所向けにビジネスを
している場合、入札に参加できなく
なったりもしますから、
事業上、とても大きなダメージを受けます。

この重大事故を防ぐには、
日ごろの「アレ、これって大丈夫?」
と感じることや、日常の小さな違和感を
上手く拾って、共有、検証することが
大事になってくる。

「これって大丈夫?」を言える環境ですか?

先に書きました通り、
「アレ、これって大丈夫?」
と感じたことを伝えること、は

現在の企業コンプライアンスの
観点から見ると

今や、自分の「価値観」を
伝える必要があること、
になっています。

つまり「価値観の違い」
「モノの見方・感じ方の違い」を
たくさん、伝えあえる環境を作ること、

すなわち、
「自分の価値観を伝えても大丈夫」
という安心感がある組織を作ること、

が、ひいては
コンプライアンス・リスクを
小さくする、ということになるわけです。

あなたの周りでは、
どんなコンプライアンス・リスクが
ありそうでしょうか?

そして、そのリスクを
気兼ねなく共有出来る
職場環境になっているでしょうか。

また、誰とのコミュニケーションを
より良くすれば
そのリスクがより小さくなるでしょうか。

これまで考えたことが
なかった方は、
ぜひ考えてみてくださいね。

こうした職場環境の
基礎部分を作っていくのも
人事の仕事だと私は思います。

※このコラムは2021年5月にメルマガで配信した内容を加筆修正したものです。

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